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ポジティブ思考

田舎で義母オーガナイズのパーティがあった。
パーティ、といっても、大層なものでなく、それぞれ得意な料理やお菓子
を持ち寄ってのブッフェスタイル。
招んでいる人たちも、親戚・友達かかわらず、だいたい年齢も同じ、子供
達も一緒に遊べる年齢層。・・ということで、気楽で暖かい雰囲気の集まり
になった。

すでに滞在5年目、フランス語レッスンを再開して1年とはいえ、フランス人
のパーティとなると、話題はあちこちするので、会話についていくだけでも
やはり大変。好きな人たちなので、できるだけお邪魔にならず、でも少しは
「私」について理解してもらえるようにしたい!と毎回のぞむけれどハードル
は高い。

ただ、お手伝いや飲み物・食べ物すすめるタイミングも、少しずつではある
けれど、分かってきたみたい。。。
日本人の癖(?か私の癖かな?)で、つい引っ込み思案になったり、悪遠慮
しそうになる(していた)けれど、最近は、分からなさ・自信のなさからくる
「逃げ出したい;」気持ちを押し込めて、相手には悪いけれど、間違えたり
見当違いのことを言ってもいいや!くらいの気持ちでいるようにしている。
好きな人達なら「この人、好きだな〜」と思って接していたら、よりそれが
簡単にできる。
「心を開いてる」という雰囲気は、それなりに伝わるみたい(と思っている
けど、それも、相手の度量が大きいからでしょうねー)。

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ということで、天気予報の☂マークにめげず、強行開催され、夕方まで曇り
となった奇跡の一日でしたが、いつも感心すること。それは、

フランス人の精神的な強さ

フランス人の、というか、ヨーロッパ女性の、かもしれない。
昨日は、昔お世話になったレストランのオーナーシェフと奥様も来られて
いたのだけれど、この奥様、大手の会社でsuggestion(管理部?)の仕事
をされていて、出張も多く、アメリカ・日本(日本に留学されていたので、
日本語も堪能!)・ヨーロッパを飛び回ってられたのが、最近部署を変わり、
パリ近郊の工場で働いていると聞いていた。
朝は6時に家を出て、帰るのは夜8時半すぎ。彼女自身の希望で変わった、
という話だったけれど、今までと違って、仕事内容や、場所・時間的なこと
も大変そうだな、と勝手に想像していたが、彼女は

「今、とっても楽しいね。自分が役に立っている、と肌で感じることができる」

と言う。少しやせたみたいだな、と思ったけど、通勤や労働時間が大変、と
は言わず、とてもポジティブ。

「今までと違って、問題があったら、すぐに解決しないとダメだから、それは
大変。でも、すごく面白い」

Je me sens utile.(自分が役に立っていると感じる)」、という
言葉がずしっと来ました。
息子と同じクラスのお友達、ルカくんが彼女の甥っ子で、ルカ君のご両親と
一緒に招んでいたのだけれど、彼らは結婚せず、事実婚。お父さんは週末
だけルカ君と、お母さんであるcompagne(コンパーニュ=連れ、伴侶・妻も
意味する。男性はcompagnon、コンパニョン。前までconcubine=コンキュー
ビン、内縁の妻という言葉が使われることが多かったけれど、より肯定的な
コンパニョン、コンパーニュを使うことが最近は多い。例えば、今回大統領に
なったフランソワ・オロンドの事実婚のお相手に対しても、コンパーニュと
新聞などでは書かれている)と過ごし、他の日はパリに一人で住んで、仕事
をしている。

ルカ君のお母さんは毎日働き、息子のためのベビーシッターと家の管理の為
家政婦さんを雇っている。私よりお年が上のようなのだけれど、一人でずっと
働いてきて、ルカ君の日常のほとんどの世話をこなしていることになる。

「2歳になるまで、耳に問題があって、中耳炎をしょっちゅうして40℃を
越す熱をだしてたの。手術で治ったけれど、2年間、病気ばっかりで、看病
した次の日も仕事があって、本当に大変だったのよ!もう悪夢だったわ〜」

こんな話を聞くと、働いてもいないのに、息子が3、4日病気で家にいただけで
くたくたの私は、その精神力と体力に目をみはってしまう。
しかも、彼女もフランス語はペラペラだが、お父さんのお仕事でヨーロッパや
アジアを転々とし、アメリカで大学を卒業しているけど、オリジンはイタリアの人。

年配の人でも、病気や怪我・手術で大変!であっても、それを理由にして、旅行
や予定していたことをキャンセルしない。手術や病気のすぐ後でも、リハビリなど
積極的で、またすぐ元の生活へ嬉々として戻る。
何より、周りからみたら、マイナスイメージな出来事があっても、決してと言って
いいぐらい、愚痴や弱音を吐かない・・・すごい人が多い。

日本人だと、こういうとき、きっと愚痴ってみたり、落ち込んで誰かに相談したく
なるだろうなあーーと思うときでも、ポジティブな顔しか見せない。
これは、肉食文化のせいで、身体も精神も強いのか??と思うけど、日本的精神
で湿ったようになることの多い私から見ると、驚異の回復力と前向きの生き方を
している人だらけ。

すぐへたってしまう私には、いい薬ですが、ときには本音(もしかしたら、心の底
からポジティブなのかもしれないけど)で、弱音も吐いてもらえたら、ぐーっと
心の距離も縮むのになあ・・・と淋しく感じたりもします 。が、、、
個人主義、とよく一括りにしてしまうけれど、多種多様の考え方があって、それを
受け入れないと生きていけない、日本とは格段に違うサービス精神皆無の社会
(又は、計画欠如?田舎へ行く道の途中で行われている、トラム=路面電車の
工事は3年以上たっても完成せず)で鍛えられると、

「ポジティブ思考」「ポジティブ嗜好」

じゃないと生きていけないのだろうなあ・・・愚痴がこぼせる日本って、こちらの
人から見たら、甘いのかもしれない。
by aplusfleurs | 2012-06-11 18:59 | 日仏文化比較 | Comments(0)

フランスでの生活、お花の話を中心に、のはずが、最近は育児日記に;2009年サンクルーへ引越し、2014年3月夫の転職により日本へ。2010年10月フラワーアレンジメントのフランス国家審査員資格合格♪


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