人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日本とフランスのはざま①-地震をへて-

東北関東大震災から1ヶ月。昨日も被災地を大きな地震が
おそいました・・・心よりお見舞い申しあげます。
復興のため以上に、続く余震で怖い思いをされている被災地
の方のために、はやく余震がおさまってくれることを願ってい
ます。


おととい、また大きな地震が東北地方であったとき、今まで
あまり見かけたことのない同じレジデンス内のムッシューに
「日本には帰ったの?」
と聞かれました。立ち話を少ししましたが、最後に
「それにしても、日本人はすごいよ、フランスではああはいかない、
ブラボー!」
と言われました。
これは、他の海外在住の方のブログのそこここでも書かれ
ていましたが、あの大災害のなか、みんなが一致団結して、
冷静にことにあたっている人々の姿に、多くの海外の人たち
は感銘を受けています。
もちろん、同じ日本人の私も、東北の人たちの、我慢強さ、
忍耐力に頭が下がる思いでいます。

日本人というだけで、ありがたいお見舞いの言葉などもかけて
もらったりもしますが、なんとなく、感覚の違いを感じることも
あり・・・
「あなたの両親は大丈夫?しばらくフランスに来て、気分転換
したらどうかしら」
「いやあ、それにしても、よくそんな大地震の起こるところに
住めるわね。。。」
etc・・・。それが、知らない人でなく、親しい人から言われると、
感覚の差、気持ちの温度差に真顔になってしまいます。
(ジョークを少し交えてたりもするのですが)

こちらの人はもともとが狩猟民族で、移動することに違和感が
ないのか?ヨーロッパ大陸が地続きで、遠い昔(?)には鎖国
もしていて、近隣の人たちと協力しないと生きていけなかった
農耕民族とは土地に対する愛情の度合いがちがうのかなあ・・・
なんて、考えてしまいます。
バカンスや、退職後はあっちこっちと気軽に旅行にでかける
感覚で、今回のこともとらえてるのかな?・・・と。
遠い外国で起こった不幸な出来事。私もフランス人なら、おそ
らく同じような感覚でいたかもしれない。というより、恥ずかしな
がら日本で海外の災害をみていたときは、そうでした。

私は東北には2度ほど行ったきりですが、それでもつらいです。
自分の故郷が変貌したり、原発問題があったとしても、生活の
ために一時は離れたとしても、捨てることはできないだろうし、
ましてや気分転換で別のところへいきたいとは思わない。
きっと、今の被災地の方たちがそうであるように、早くもとの姿
に戻ってほしい、そのために何かできることがあれば残ってした
いと絶対感じるだろうと思うのです。

災害によってたくさんの悲しみが生まれたけれど、おかげで
今まで簡単に手に入れていたものの大きさも分かりました。
福島や茨城、原発被害で苦しんでいる農家の方たちにどれだけ
食が助けられていたことか。家の近くに工場がなくても、生活の
需要が満たされて。
自分で手を汚さずに、いろいろ手に入れられたのはそういう方
たちのおかげ。
教科書で習っていても、スーパーの棚をにらんでいるだけでは
感じられないことです。

今回のことで、地球はつながっていると強く思いました。
地震はたしかに、特定の地域でしか起こらないかもしれない
けれど、自然や災害の影響は同じ地球の住民として感じなけ
ればならないということ。
どこか遠くで起こったことでも、自分の身にいつ起こるかは
わからない。

最初の地震のニュースは、フランスでも1週間ほど大々的に
報道されていましたが、原発の問題が起こってからは、自国
の中での原発の安全性などに焦点がシフト。。。今は、リビア・
コートジボワールのニュースが主です。
サルコジさんが、急遽日本を訪問したのも、結局フランスが
原発大国だからでは?と思われます。原発の安全性が疑問
視されれば大変。
世界各国から救助隊が応援に来てくれたり、あちこちで一般
の人が募金や活動をしてくれているのも事実ですが、政治や
利権がからんでくると、善意は遠のき。
今、ひっしで立ち上がろうとしている人をちゃんと見ないといけ
ないな、と思います。
by aplusfleurs | 2011-04-13 21:15 | おまけの話 | Comments(0)

フランスでの生活、お花の話を中心に、のはずが、最近は育児日記に;2009年サンクルーへ引越し、2014年3月夫の転職により日本へ。2010年10月フラワーアレンジメントのフランス国家審査員資格合格♪


by aplusfleurs